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マイクロマンE:ユーザー様の声

実際にマイクロマン E をお使い頂いているお客様の声です。
液体分注における問題点とそれがどのように解決されたのかをご紹介します。

【液体のタイプ】高粘度

名古屋大学 シンクロトロン光研究センター  梅名 泰史 先生

研究分野:蛋白質の結晶構造解析
サンプル・試薬:高粘度PEG溶液

先生の研究について教えて下さい

X線結晶構造解析に基づく立体構造から蛋白質の機能解明を目指した研究を行っており、蛋白質の結晶化に使用する高粘度のPEG溶液の分注にマイクロマンEを利用しています。最近は自由電子レーザーSACLA を使った実験をする際に微小結晶を分注することが多いので、その時にもマイクロマンEを使っています。

マイクロマン E を導入する前はどのような課題をお持ちでしたか?

高粘性液体の混合分注の精度が悪く、結晶化の再現性が悪いということが最大の課題でした。
微小結晶ができた後に高密度の状態で媒体と混ぜないといけないのですが、それは水の少ない泥水のような微結晶なので、普通のピペットマンだとチップに残ってしまったり、気泡だらけになってしまってダマになるなど、スラリーの状態をうまく吸えず困っていました。通常のピペットマンでも吸引をゆっくりし「落ち着くまで待つ」ことによって作業をすることができますが、かなりの手間がかかります。また人に伝える際、 「落ち着くまで待って」という指示は抽象的であり、ノウハウが伝わりにくい為作業者間でのバラつきがありました。
ハミルトンシリンジも使用しましたが、先端が毎回そのタンパク結晶で汚れるので不便と感じていました。

マイクロマン E を採用頂く決め手となったことを教えて下さい

100% グリセロールを正確に分注できる精度があることです。
光合成の蛋白質の色素抽出にアルコール(メタノール)も使用するのですが、100% メタノールに蛋白質を溶かし出し中の色素を抽出します。分母に対して希釈するもの、両方を正確に測り取れていないと計算できません。揮発性の液体は通常のピペットマンでも分注できますが液漏れを防ぐためのプレリンスを忘れてしまうこともあります。結晶化する際は濃度が非常に大切なので、高濃度のタンパクも精度良く分注できないと、再現性が悪くなってしまいます。また、あまり高価ではないこともポイントでした。

マイクロマン E 導入後は、導入前と比較しどのような効果がありましたか?

マイクロマンEを使用することで、作業者間での結晶化における分注精度の再現性が上がり、同じような結晶ができるようになりました。上手くいかないと言っていた学生も精度よく分注できるようになっています。マイクロマンEを使用することによって、手間を削減し、失敗を少なくすることができるので、ここぞという時には必ずマイクロマンEを使用するようにしています。